
いわゆる「ミネラルウォーター」には、いくつかの種類があります。
普段、ペットボトルで販売されているミネラルウォーターを利用されている方でも、あまり意識されていなかったかもしれません。
ウォーターサーバーの導入を検討するにあたり、このミネラルウォーターの種類について整理しておきましょう。
ミネラルウォーターの種類
ミネラルウォーターには、次の4つの種類があります。
- ナチュラルミネラルウォーター
- ナチュラルウォーター
- ミネラルウォーター
- ボトルドウォーター
これは、「ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン」(農林水産省)で規定されています。ご興味があれば、以下をたどってみてください。(外部サイトを別ウィンドウで表示します。)
一般社団法人 日本ミネラルウォーター協会
ミネラルウォーター類の品質表示ガイドライン(H2.3.30農林水産省局長通達 食流第1071号)
この資料によると、上記4種類のミネラルウォーターの説明は、以下のようになります。(以下、引用文は上記の資料から引用)
ナチュラルウォーター
特定の水源(脚注)から採水された地下水を原水とし、沈殿、濾過、加熱殺菌以外の物理的・化学的処理を行わないものにあっては、「ナチュラルウォーター」と記載すること。
まず、ナチュラルウォーターという言葉の定義が最初にあります。特定の水源とは、上記の資料に
特定の水源とは、水質、水量において安定した地下水の供給が可能な単独水
源のことを言います。
と書かれていて、特に1つの水源から取ったものを意味します。
つまり、1つの水源から採取して、沈殿、濾過、加熱殺菌以外の処理を行わない水を「ナチュラルウォーター」と呼ぶということです。
ナチュラルミネラルウォーター
では、天然水のウォーターサーバーでよく言われている「ナチュラルミネラルウォーター」とは何でしょうか?
ナチュラルウォーターのうち鉱化された地下水(地表から浸透し、地下を移動中又は地下に滞留中に地層中の無機塩類が溶解した地下水(天然の二酸化炭素が溶解し、発泡性を有する地下水を含む)をいう。)を原水としたものにあっては、「ナチュラルミネラルウォーター」と記載することができる。
つまり、ナチュラルウォーターのうち、ミネラル分がもともとその原水中に含まれているものを、「ナチュラルミネラルウォーター」と呼ぶということです。
特にミネラル分の含有量についての規定は書かれていませんので、「ナチュラルミネラルウォーター」と「ナチュラルウォーター」の区別はされていないのではないかと思います。
ただし、「ナチュラルミネラルウォーター」はナチュラルウォーターですので、沈殿、濾過、加熱殺菌以外の処理はされていません。つまり、ミネラル分の成分は無調整であるということがポイントです。
ナチュラルミネラルウォーターについては、CODEX のナチュラルミネラルウォーターの国際規格というのがあり、ここでもっと細かく規定されています。上記のサイトの「国際食品規格」の節にある文書ですね。
ミネラルウォーター
続いて、ミネラルウォーターです。
ナチュラルミネラルウォーターを原水とし、品質を安定させる目的等のためにミネラルの調整、ばっ気、複数の水源から採水したナチュラルミネラルウォーターの混合等が行われているものにあっては、「ミネラルウォーター」と記載すること。
ミネラル分の調整をしたり、複数の水源からとってきた水を混ぜあわせた場合、たとえその元の水がナチュラルミネラルウォーターであっても、ミネラルウォーターと呼ばなければならないということです。
この点がナチュラルミネラルウォーターとの大きな違いです。
ボトルドウォーター
最後に、ボトルドウォーターです。
ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター及びミネラルウォーター以外のものにあっては、「飲用水」又は「ボトルドウォーター」と記載すること。
つまり、その他の水を総称してボトルドウォーターと呼びます。RO水はこのボトルドウォーターに入ります。
天然水とは
天然水という言葉にも、規定がありました。同じく、上記文書より引用します。
5 表示禁止事項の(2)です。
5 表示禁止事項
次に掲げる事項は、これを表示してはならない。
薬品的な効能効果を表示し、又は暗示する用語
(2)ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウオーター以外のものに対する「自然」、「天然」の用語及びこれに類似する用語
「天然水」という表示ができるのはナチュラルウォーターとナチュラルミネラルウォーターのみということですね。
どの水がよいかは好みによる
さて、どの水がよいかということになると、これはもう飲む人の好みといわざるをえません。
味にこだわる人は、飲み比べてみるしかありません。
ミネラル分のうち、Ca(カルシウム)とMg(マグネシウム)の含有量から「硬度」が計算されますが、この硬度1つとってみても、この硬度が低いもの、いわゆる軟水(日本の天然水は一般に軟水)がよい人もいれば、硬度が高い、いわゆる硬水でミネラル分を補給したい人もいるでしょう。味の好みも分かれるところです。
ミネラル分を積極的に補給したいならば、成分を調整したミネラルウォーターがよいかもしれません。
天然水の味を楽しみたい方に
もっとも、このサイトを見ていただいている方は、天然水に興味がある方がほとんどだと思います。
このサイトでは、天然水の味を楽しみたい方向けに、ミネラル分を含み、採取したそのままの(正確には沈殿、濾過、加熱殺菌以の処理をしていない)水、つまりナチュラルミネラルウォーターを提供するウォーターサーバーをご紹介していきます。