天然水の基礎知識

水の硬度について

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水には硬水と軟水があります。これは硬度と呼ばれる数値で分類されているのです。

では、硬度とはどのようにして決まるものでしょうか?

硬度とは?

高度については、以下の「一般社団法人日本ミネラルウォーター協会」の Web site にある、Q&A集のページに詳しい説明があります。

一般社団法人日本ミネラルウォーター協会 Q&A集

この説明を理解するには高校生くらいの化学の知識が必要になりますので詳細は省きますが、もともと硬度とは、水の味などとは関係なく、「石けんの洗浄効果をする能力」を数値化したものであることがわかります。カルシウム(Ca)とマグネシウム(Mg)とが(単体ではなく塩類(えんるい)としてですが)多く含む水を硬水、少ない水を軟水といいます。

硬度が高いほど、石けんの泡立ちが悪くなり、洗浄能力が落ちるということのようです。

また、硬度は以下の式で計算されたものとわかります。

硬度[mg/L]=Ca[mg/L] x 2.5 + Mg[mg/L] x 4.1

ところで余談ですが、この式を知っている方も、2.5や4.1が何で決まる係数なのか疑問に思われていた方も多いでしょう。

硬度の表し方は、各国で違いがありますが、日本では1950年以降、アメリカの硬度の定義を使用しています。これはCaCO_3(炭酸カルシウム)の濃度に換算して硬度を計算するというものです。

大雑把な説明になりますが、Caの原子量は約40, Mgの原子量は約24, CaCO_3の分子量はおよそ40+12+16x3=100と計算すると、100/40=2.5, 100/24=4.1。ここから計算された数字でした。

CaCO_3の濃度に換算する理由、特にMgの濃度をなぜCaCO_3の濃度として換算するか、などは細かくなりすぎますので省略します。

軟水と硬水は何によって分類されている?

この硬度を用いて、軟水、中軟水、硬水といった分類がなされます。

ただし、あまり厳密な分類はなく、いくつか種類があるようです。

WHO(世界保健機関)によると、

硬度 分類
0〜60mg/L 軟水
60〜120mg/L 中軟水
120〜180mg/L 硬水
180mg/L以上 非常な硬水

と分類されています。日本のナチュラルミネラルウォーターはほとんど軟水です。

軟水と硬水とはどのように使い分ければよいか?

ところで、冒頭に紹介した文書には、「軟水、硬水はどのように使い分けされているのでしょうか?」という質問に対し、参考になる情報が書かれています。

ざっとまとめると、以下のようになります。

  • 水には物の香りや味を引き出す能力があるが、硬水よりも軟水の方がその抽出力が強い。つまり、コーヒー、紅茶、緑茶、ウィスキーなど香りが重要なものは軟水がよい。ご飯も軟水がよい。
  • ただ、人の好みにもよる。お茶でもコーヒーでも、軟水では渋みや苦味が楽しめるが、硬水ではそれがマイルドになる。
  • 昆布や鰹の出し汁をとるときに軟水を使うと、うま味が抽出されやすい。
  • 肉料理では、抽出力の高い軟水では肉の臭みまででてくるが、硬水を使うとアクとして抜けてくれて、いい味がでる。

コーヒーや紅茶などの飲み物を作る時、料理に使う時、それぞれ軟水と硬水をうまく使い分けるとよりおいしくなるということですね。

もちろん、ミネラル分を積極的に補給するする場合は硬水がよいでしょうし、水そのもののまろやかな口あたりを楽しむには、軟水がよいでしょう。

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